地下鉄車内で2006/02/08 23:53:52

 前にホテルの偽造改築について書いたとき、やさしさを欠いたままで何のおもてなしだろうと書いた。
 いつも利用する地下鉄は満員でぎっしり混んでいるのだけど、女性やお年寄りにはたいへんだろう。
 今日、朝の通勤中席が空いたところへ、女性が席を求めてきた。
 よく見るとおなかがふくらんでいる。

 妊娠中の女性にしてみたら譲ってほしいというのは当然の気持ちなんだけど男性から見ると分かりにくいだけではなくどう対処したらいいのか、迷うこともある。
 わたしははいている靴などをみて判断してから、さらにさりげなく「大丈夫?」ときいてから席を譲るようにしている。見ず知らずの人間に聞かれることほど苦痛はないから、さりげなく、が大事なこと。

 同じことでいえば難聴者であるわたしもときとして、スーツにつけている耳バッジなどをみて「難聴ですか?」と聞かれることがある。
 隠すことではないし、補聴器を見れば聞こえないことくらいは分かるだろうから、遠慮なく聞いてほしいとわたしについては思う。
 
 見た目だけでは分かりにくいからだであったり、困っているのかどうか判断に迷ったり、弱者とどうかかわったらいいのか。線引きが難しい。
 しかし、自分だったらどうしてほしいか。そういう想像力は誰しももてるだろう。
 想像力を欠いた福祉はほんとうのやさしさではない。